「アクティブ・ラーニングと主権者教育を同時に」~栃木県立小山高校で授業実践~

高校1年生240名という大人数での「社会的意思決定学習」

今回は、栃木県立小山高校(小山市)を訪れ、私が考案した主権者教育プログラム「社会的意思決定学習」をメインに据えた講義&実践プログラムを行いました。

小山高校は、2018年に創立100年を迎える進学校であると同時に、甲子園にも4回出場した野球部をはじめ、スポーツにも秀でた文武両道の伝統校です。

18歳選挙権の導入を機に、これから選挙権を得ることになる高校1年生全員を対象に、「政治」「社会参画」をテーマにした講義と実践プログラムを担当することになりました。

%e5%b0%8f%e5%b1%b1%e9%ab%98%e6%a0%a14%ef%bc%88%e3%81%be%e3%81%a8%e3%82%81%ef%bc%89

前後のミニ講義では、「18歳選挙権って何?どんな意義と課題があるの?」という入門編から始まり、国内外の主権者教育の事例紹介も含め、できるだけ分かりやすく平易な言葉を使ってお話しました。

その間に挟んだのが、「生徒会の予算配分の基準を考える」という授業プログラム「社会的意思決定学習」。

このプログラムは、昨年度慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科にて、鈴木寛教授(東京大学・慶應義塾大学)とともにプロトタイプを考案し、その後独自に改良を重ねてきました。

すでに、駒込高校(東京)、國學院久我山高校(東京)、作新学院高校(栃木)など各地の高校で実施してきたものですが、今回は240名というかつてない大人数で実施するという意味で、新しい挑戦となりました。

「政治はこんなに身近なんだ!」-生徒の驚きと教員の共感

今、高校では18歳選挙権に伴う「主権者教育」と教育改革の目玉である「アクティブ・ラーニング」が、同時に求められており、現場で試行錯誤が続けられています。

「社会的意思決定学習」は、主権者教育であるとともにアクティブ・ラーニングでもあり、1つの授業で2つの観点を学ぶことができるという意味で、多くの高校から共感をもって依頼され続けています。

今回の小山高校でも同様に、授業を受けた生徒からは、「政治は遠いもの、自分には関係ないと思ってたけど、すごく身近にあるんだとびっくりした」「とにかく面白かった!もう一回やりたい」「生徒会予算から政治が考えられるなんて驚き」等々、「社会的意思決定学習」を好意的にとらえる声が多く聞かれました。

また、授業の様子を見学していた先生方からも、「アクティブ・ラーニングのやり方がわかった」「内容が本当に素晴らしい。来年度もぜひお願いしたい」等のポジティブな反応をたくさんいただきました。

%e5%b0%8f%e5%b1%b1%e9%ab%98%e6%a0%a11%ef%bc%88%e8%87%aa%e5%b7%b1%e7%b4%b9%e4%bb%8b%ef%bc%89

小山高校の皆さん、私の授業を受けて下さりありがとうございました!今回は、株式会社JTBキャリア教育事業推進チームと公益財団法人松下政経塾による協働プロジェクトの一環として実施しました。

これからも、いろいろな学校での実践を通じて、「社会的意思決定学習」をブラッシュアップしていきます。

このプログラムについて、ご関心を持った学校・先生・生徒・自治体の方は、是非お気軽にご相談下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です