「清川村子ども議会」で傍聴&小学生と意見交換!

神奈川県教委「政治的教養を育む教育」の座長として参加

2023年2月16日、神奈川県教育委員会は、清川村にて「小・中学校における政治的教養を育む教育」の実践及び研究協議を実施し、座長として出席しました。

検討会議が設置されてから6年連続で座長を務めており、毎年、県内市町村の小・中学校に「実践協力校」としてご協力いただき、多様な授業実践を積み重ねています。

今年度は、このHPでもご紹介したように、中学校では横須賀市で(市内初めてとなる)長沢中学校の「校則の見直し」を切り口にした生徒会活動を展開しました。

小学校では清川村にご協力いただき、緑小学校で「子ども議会」に繋がる授業と「子ども議会」当日を傍聴させていただき、その後に意見交換を行いました。

全国の自治体でも、小中高生が「子ども(若者)議員」として議場等で、首長・行政職員・議員とともに議論する取り組みが推進されています。

これは、子ども(若者)の政治・社会参加意識の向上や、地域活性化における「身近なまちづくりへの参画」の重要性等から、特に18歳選挙権以降、充実が図られています。

神奈川県清川村の「清川村子ども議会」は既に23回を数えていますが、行政側も学校側(児童)も丹念に準備をして「子ども議会」が行われていることを目の当たりにしました。

今回の「子ども議会」には、緑小学校の6年生と宮ケ瀬小学校の5・6年生が参加し、清川村の地域課題に対する「村としての解決」に向けた具体的な提言と質問を行いました。

人口・観光客の増加を目指した村としてのPRや公共交通の充実等が挙げられました。

①清川村オリジナルLINEスタンプを作りたい
②村内専用無料バスを走らせて欲しい
③清川村の人口・観光客を増やすためにPR作戦を提案します
④清川村の歴史イベントの開催
⑤宮ケ瀬湖に水中トンネルを作りたい

第23回清川村子ども議会(令和5年2月16日)配布資料より

最初から最後まで傍聴しましたが、ただ単に子どもたちが「○○をしてほしい」と要望を出すだけではなく、授業や課外活動を通じて、子どもたち自身がフィールド調査したり、村のPR動画やLINEスタンプの原案を作った上で、清川村にとっての必要性や他自治体の取組事例等を踏まえて、具体的に提案をしている様子が印象に残りました。

それらに対する岩澤吉美村長の答弁も丁寧かつ真摯でした。特に「検討します」という言葉を使わずに、村として実現が難しい提案に対してはその理由を明らかにしたり、逆にどのような提案であれば実現が可能なのか言及する等、「子ども議会」を大切にされていました。

終了後、議場に入らせていただき、「子ども議員」を務めた小学生たちと意見交換をする機会がありました。

「緊張したが楽しかった」「二度とできない経験をさせてもらった」「(事前準備によって)村のいろいろな課題や良さを学べて良かった」等、口々に「子ども議会」に取り組んだ感想を話してくれました。

主権者教育に10年以上取り組んでいますが、「国や社会の問題を自分のことと捉える」のが、政治参加に繋がる第一歩であり、その意味で小学生から「子ども議会」に取り組む授業や特別活動は、どの自治体でも当たり前に行われるべきだと考えています。

神奈川県教育委員会では、今回の清川村での取り組みを含めた「実践指導事例集」を春に更新し、県教委HPで公開して県内でより広がることを目指しつつ、私自身は神奈川県にとどまらず、「子ども議会」に関心のある全国各地の学校や教育委員会にご協力していきます。

写真提供:神奈川県教育委員会支援局支援部子ども教育支援課

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