自民党総裁選がスタート!中学校では「模擬総裁選」の取り組みも
2021年9月17日、自由民主党の総裁選が告示されました。
菅義偉内閣総理大臣の辞任表明に伴うもので、河野太郎行革担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗元総務相、野田聖子幹事長代行の4名が立候補を届け出ました。
約1年前も自民党総裁選が行われましたが、総裁選をテーマに主権者教育を実施した学校の取り組みが注目されました。
11日、岐阜市の岐阜大学附属小中学校の中学3年生の授業として行われた「模擬自民党総裁選」。選挙権のない中学生にも、社会や政治について身近な問題として考えるきっかけにして欲しいと企画されました。
東海テレビ2020年9月11日より
まず、生徒らはタブレット端末を使って各候補についてリサーチ。それぞれが主張する政策や人柄などについて項目別にグラフにまとめていきます。
模擬投票は、実際の国政・地方選挙をテーマに行われることが多いのですが、岐阜市の中学校のように自民党総裁選を取り上げることもできるわけで、新しいバリエーションを提示したと言えます。
もっとも、現場の先生方が実施することは政治的中立性の観点から難しいということであれば、たとえば私が考案した主権者教育プログラム「マイ争点」をもとに、「総裁選マイ争点」と題して実施することも可能でしょう。
いずれにしても、自民党総裁選が終われば、その後はいよいよ衆議院選挙となるわけで、私のもとにも続々と主権者教育に関する様々な依頼が来ています。
特に多いのが中学校や高校での主権者教育の依頼です。
高校での主権者教育については、18歳選挙権が導入されて以来、毎年のように全国各地から講演や授業の依頼がありますが、最近は中学校からの依頼も増えていることが特徴的です。
(写真:2021年小中学校の教員向け講演)
4年ぶりの衆院選をテーマにした主権者教育に挑戦
従来より、主権者教育は高校生から取り組むのでは十分ではなく、義務教育から段階的かつ継続的に実施する必要性を訴えてきました。
5年前から座長を務める神奈川県教育委員会「小・中学校での政治的教養を育む教育」の積み重ねもあり、全国的にも徐々に主権者教育を義務教育段階から取り組もうとする機運が高まってきているのではないか、と考えています。
もちろん、児童会・生徒会役員選挙をはじめ、特別活動を主権者教育として捉え直すという、理事長を務める生徒会活動支援協会のような活動も日常的には非常に大切です。
ただ、衆院選が近づいている現在のように、小中学校において将来投票に行くことを見据えて、国政のテーマにもとづく主権者教育に挑戦することもまた重要な取り組みです。
私のもとには、東京・神奈川・愛知等の各地の学校・教育委員会・青年会議所等から、実際の選挙をテーマに主権者教育に取り組みたいという相談が来ており、それぞれのニーズに合わせた主権者教育をご提案しています。
また、首都圏のNHKからも、18歳選挙権施行5年間の総括、主権者教育の現状と課題等について取材を受けており、メディアの注目も高まっていると実感しています。
(写真:2019年参院選でのニュース番組)
コロナ禍による緊急事態宣言等で授業が影響を受けていることもあり、主権者教育の時間をなかなか避けないという学校も多いようですが、日本の将来を左右する衆院選をテーマにして、是非とも主権者教育に取り組んでいただければと願っています。
依頼をお引き受けした講演については、随時ご紹介していきますが、これまでにはない斬新な主権者教育に取り組もうとしている学校もあり、私自身も楽しみに準備をしています。
オンラインでの主権者教育も十分可能であることはこのHPでもご紹介していますので、ご関心のある学校・教員・教育委員会等の方々はお気軽にご相談下さい。
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