南日本新聞「被選挙権年齢引き下げ」識者コメント掲載

統一地方選挙で若者が立候補届け出・不受理の動き

2023年4月6日付の南日本新聞朝刊に「21歳大学生が一石 被選挙権なぜ25歳から? 識者『潮流に沿わず』」が掲載、識者としてのコメントが紹介されました。

今回の統一地方選挙では、25歳未満の若者たちが立候補を届け出、選挙管理委員会に不受理になるケースが注目を集めています。

鹿児島県では、鹿児島大学の21歳学生が県議選に立候補を届け出ることで、「被選挙権年齢の引き下げ」の必要性を訴えています。

鹿児島大学4年の中村涼夏さん(21)は「若者の声が政治に反映されない」と1950年の公選法公布時から変わらない被選挙権年齢は不合理として、鹿児島県議選に不受理を見越して立候補を届け出た。

南日本新聞2023年4月6日付朝刊より

この動きは、地元紙だけではなくNHKやTBS等の全国ニュースでも取り上げられています。

私は、かつてNPO法人Rightsの副代表理事として選挙権年齢の引き下げ(18歳選挙権)の実現に携わり、「被選挙権年齢の引き下げ」についても慶應義塾大学の討論型世論調査に協力する等、その必要性について訴えてきました。

今回、南日本新聞の取材を受けて次のように話しました。

若者の政治参加に詳しい慶応大SFC研究所の西野偉彦上席所員は「若者が立候補することで、議席を争う人数が増え、脅威と感じる議員がいることに加え、政治家としての資質を若者が持っているか疑問視する議員がいることが一因」と分析する。総務省が年齢要件の根拠とする「思慮・分別」については、参議院のガーシー(本名・東谷義和)元議員(51)が当選後一度も国会に出席しなかったことを引き合いに「年齢が議員の資質を左右するのか考える必要がある」と強調した。(中略)西野氏は、選挙は有権者の審判を仰ぐので、立候補時点で年齢にこだわることはないとの立場。「日本の被選挙権も18歳で統一すべきだ。若い人が政治家になる意義を、海外の事例も踏まえて議論していくのが大切」と述べた。

南日本新聞2023年4月6日付朝刊より

私は18歳選挙権(選挙権年齢)・18歳成人(成年年齢)と合わせ、被選挙権年齢も18歳に揃えるべきだと考えていますが、被選挙権年齢引き下げについては賛否両論があることも事実です。

冷静に論点を整理し、世論を喚起するとともに、選挙権年齢の引き下げ時と同様与野党プロジェクトチームの結成等を国会に働きかけていく必要があるのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です