全国初!神奈川県が「小・中学校」向けの主権者教育の検討開始
2016年5月20日付で、神奈川県教育委員会が設置した「小・中学校における政治的教養を育む教育」検討会議の委員を委嘱されました。
この会議は、選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられたことを受け、神奈川県における小・中学校の政治的教養を育む教育に係る方策について検討するために設置されたものです。
18歳選挙権の先を見据えて、義務教育の段階から、「社会科・特別活動・総合的学習の時間」で「政治的教養」を育むために、県としての学習指導資料を作成します。
私は、県立湘南台高校シチズンシップ教育アドバイザー、NPO法人Rightsによる欧州の若者参画の事例調査、国内の学校で主権者教育を推進してきたことなど、これまでの研究と実践の経験をフルに活かします。
そして、5月27日には第一回検討会議が開催され、学識経験者として「座長」に就任しました。
神奈川県の桐谷次郎教育長も出席した第一回会議は、テレビや新聞各社で報じられ、終了後には、座長として、記者団の囲み取材もお受けしました。
「なぜ小・中学校から主権者教育を実施するのか」、「政治的中立性をどのように確保していくのか」等について、今後の協議でしっかり検討していく旨をお話ししました。
私が長年追求してきた「小学校から始まる主権者教育の体系化」を目指して、全国に先駆けるチャレンジに取り組んでいきます。
ここでは、第一回会議を報道する記事の一部をご紹介します。
①読売新聞2016年5月28日付朝刊・神奈川県版
「県教委 小中学生向け 政治教育資料作成へ」
夏の参院選で選挙権年齢が「18歳以上に引き下げられるのを受け、県教育委員会は27日、小中学校で行う「政治的教養を育む教育」(座長=西野偉彦慶応大SFC研究所上席所員)の検討会議を横浜市内で初めて開いた。会議は有識者や教育関係者らで構成。小中学生の段階から政治や選挙に対する考え方を学ぶ授業の進め方を協議する。
先進的な取り組みをしている高校を視察するなどして、今年度中に新たな指導資料の作成を目指す。
県教委によると、都道府県単位で小中学生を対象とした資料を作成するのは初めてだという。
この日の会合では出席者から、「教員が政治的中立性について安心して教えられるような資料にすべきだ」、「小学生と中学生の発達段階の差に配慮しないといけない」などの意見が出た。
終了後、西野座長は記者団に「主権者教育は高校生を対象にするだけでは不十分だ。選挙前の一時のブームで終わらせず、地道に取り組みを継続していく必要がある」と話した。
②東京新聞2016年5月28日付朝刊・神奈川県版
「公立小中学校での政治的教育考える 18歳選挙権 検討会議が初会合」
夏の参院選から選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられるのに伴い、県内の公立小中学校での指導のあり方を考える「小・中学校における政治的教養を育む教育」検討会議の初会合が27日、横浜市神奈川区であった。
教育現場で使える中立的な指導資料を年度内にまとめる方針が確認された。
会議は、主権者教育が専門の西野偉彦・慶応大SFC研究所上席所員を座長に、県内の公立小・中学校長会や県教育委、県選管に所属する計7人で構成。
初会合では、政治的教養とは何を指すか定義し、従来の社会科や道徳に含まれる内容も合わせて整理するべきだとの意見が出た。
作業部会の開催や授業参観などを経て、10月に第二回会合を開く。
その他にも、下記の新聞で、検討会議について詳細に紹介されています。
コメントを残す