会場は満席!全国から160名を迎えた生徒会シンポジウム
2016年9月17日(土)、「主権者教育としての‟新しい生徒会”シンポジウム~子ども・若者参画社会を目指して~」を東京大学本郷キャンパス(赤門総合研究棟2階A200番教室)で開催しました。
予想をはるかに上回る反響があり、当日は定員を超える約160名が来場し、高校生、高校教員、都道府県・市区町村の教育委員会、大学生・院生、大学教員、地方議員など、多様なバックボーンを持つ方々に大勢お越しいただくことができました。
パネリストとして、鈴木寛氏(東京大学教授・慶應義塾大学教授・前文部科学大臣補佐官)、小玉重夫氏(東京大学大学院教育学研究科教授)、高橋亮平氏(中央大学特任准教授)、そして西野偉彦の4名が登壇しました。
(高橋亮平氏、鈴木寛氏、小玉重夫氏、西野)
第一部「基調講演・実践報告」では、4名がそれぞれ、「教育改革と生徒会活動の可能性」(鈴木氏)、「18歳選挙権の時代における可能世界としての生徒会」(小玉氏)、「主権者教育としての‟新しい生徒会”提言」(高橋氏)、「主権者教育としての生徒会活動~社会的意思決定学習の実践から~」(西野)としてプレゼンを実施。
第二部「パネルディスカッション」では、このプレゼンをもとに、「ダサい」「格好良くない」「権限がない」と低迷の一途を辿っている「生徒会活動」にどうイノベーションを起こしていくのか、また、学校の外の社会課題を解決するNPO、PBL(Project Based Learning)などへの高校生の参画が注目されていることを踏まえ、校内の課題を解決する生徒会活動とどう接続させていけばいいのか、などについて議論を行いました。
途中、成澤廣修・文京区長も駆けつけ、文京区での「生徒会交流会」の事例を紹介いただいた他、フロアからは当事者である高校生が挙手をして「生徒会役員と、役員ではない生徒との温度差をどう埋めればいいのか」など、活発な質疑応答が行われました。
生徒会活動支援協会が目指す「新しい生徒会」
さて、シンポジウムの主催は、一般社団法人生徒会活動支援協会(以下、当協会)です。
当協会は2009年に設立され、生徒会役員経験がある大学生を中心として、様々な形で各地の生徒会活動への支援を実施してきました。
例えば、生徒会の事例収集を目的にしたウェブサイト「生徒会.jp」を開設し、各地域における生徒会活動の交流会の様子を紹介したり、生徒が生徒会活動で直面した様々な問題を解決するプロセスを掲載するなど、全国の生徒会に関する情報発信をしています。
また、「全国中学生・高校生 生徒会広報誌コンクール」を主宰したり、約70校から180名ほどの生徒会役員が一堂に会する「全国高校生徒会大会」への運営協力等も行っています。
こうした活動を継続しつつ、「新しい生徒会活動の創造や支援」を目指し、生徒会活動についての調査、学校運営や地域行政への生徒会参画モデルの構築、主体性と協働性を身に付ける“Active Learning for Citizenship”としての生徒会活動のプログラム作り等に取り組んでいます。
私は2015年4月から当協会の理事長の一人(複数代表制を採用)に就任していますが、その他に、生徒会活動の経験がある社会人や大学生、高校生が多く参加しています。
さらに、顧問として、今回のシンポジウムで登壇いただいた鈴木寛氏と小玉重夫氏の他、学習院大学文学部教育学科教授・日本特活学会会長の長沼豊氏、国際医療福祉大学教授・東京都明るい選挙推進協議会委員の川上和久氏を迎え、教育学や政治学等の専門的な知見から助言もいただいています。
当協会が目指す「新しい生徒会」とは以下のとおり。(当協会HP掲載「コラム」より)
今回のシンポジウムをスタートラインにして、社会全体で生徒会活動に取り組む生徒を支援する幅広いネットワークを構築し、「新しい生徒会」を創造するための環境整備に挑んでいきたいと思っています。
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