藤沢市立御所見小学校にて主権者教育を講演&協議!

小学6年生が「学校改革」をテーマに主権者教育に挑戦

2018年11月26日、神奈川県の藤沢市立御所見小学校で、神奈川県教育委員会「小・中学校における政治的教養を育む教育」の公開授業と研究協議が開催されました。

このブログでもご紹介しているように、神奈川県では、「政治的教養」は、高校だけで取り組むものではなく、義務教育から子どもの発達段階に応じて身に付けていくべきと考えています。

この考え方に基づいて、2016年度に県教委の依頼を受け、「小・中学校における政治的教養を育む教育」検討会議の座長を務め、教員向けの「指導資料」を作成しました。

この指導資料をベースにしつつ、2017年度から県内の4つの小・中学校が「実践協力校」として、実際に「政治的教養を育む教育」を実施していただき、公開授業と研究協議を行っています。

私は引き続き「実践協力校連絡会」の座長として、協力校の先生方や各市町村教育委員会等にご協力をいただきながら、「政治的教養を育む教育」の多様化・改善・拡充に取り組んでいます。

今回の藤沢市立御所見小学校では、6年生の「総合的な学習の時間」を活用して、「学校改革案制作委員会~御所見チェンジプロジェクト(G.C.P.)」と題した政治的教養を育む教育が実施。

来春の卒業を前に、小学校への感謝の気持ちから、「校内のよりよく変えたいところを見つけ、全校児童や保護者の意見も集め、クラスメートとコミュニケーションを取りながら、改革案を実行に移していく」という内容です。

これまでの流れを踏まえて、本時では「廊下での衝突を未然に防ぐための『カーブミラー』作り」「授業参観等で迷わないための『校内地図』作り」「ケガをしたり疲れた時に座れる『ベンチ』作り」の3つの案について、それぞれのメリット・デメリット等をめぐり、活発な意見交換が行われました。

特に、「誰のためのプロジェクトなのか」「自分たちが作り上げたという達成感だけでいいのか」といった自問や、「クラスとして1つに合意を形成するためにはどうすればいいのか」という課題に真剣に悩む児童の姿は、実社会における政治的教養を育むことにも繋がる重要なポイントだと実感しました。

その後の研究協議の冒頭では、今回も地区の小・中学校の先生方からのご要望を受け、座長として「主権者教育の現状と展望」と題して講演を行いました。

昨年の参院選と今年の衆院選における「18・19歳の投票率」の比較から始まり、主権者教育の背景、私が取り組んできた高校の実践例オーストリアとドイツの若者参画、そして神奈川県の「小・中学校における政治的教養を育む教育」の意義まで、幅広くお話させていただきました。

今年度は、さらに2校の小・中学校で公開授業と研究協議を行います。全国初の「義務教育段階における主権者教育の自治体モデル作り」を目指し、継続的に取り組んでいきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です