19歳が提言する主権者教育!~明治学院大で「政治討論会」~

政治学科1年150名が参加、2年有志が企画運営する伝統イベント

先日、明治学院大学横浜キャンパス(横浜市戸塚区)にて、法学部政治学科主催「秋の政治討論会」が開催され、ゲスト審査員をお引き受けしました。

このイベントは、1993年に第一回が開催されて以来、毎年度の春と秋に、政治学科1年生全員が、所属する10ほどの基礎ゼミに分かれて様々な社会課題をテーマに討論を行います(通称:フレッシャーズキャンプ)。

特徴は、主催は政治学科であるものの、企画運営は同学科2年生の実行委員会が担う点。

明治学院大学の政治学科は母校なので、他ならぬ私自身も1年生の時は参加者として、2年生の時は実行委員として、企画運営に携わる経験をしました。

さて、今年度の「政治討論会」のテーマは「主権者教育をどう行うのか」

2016年7月の参院選から「18歳選挙権」が導入されたことを受けて、これから「主権者教育」をどのように継続的に実施していくべきなのか、それぞれのゼミが現状分析・問題提起・政策提言(授業提案)を行いました。

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私は実行委員会の学生たちからの依頼を受け、ゲスト審査員をお引き受けしました。

主権者教育を専門に実践・研究を続けていること神奈川県教育委員会で小・中学校における主権者教育の検討会議座長を務めていること、そして政治学科の卒業生であることが理由です。

【ゲスト審査員】

・横浜市議会議員 鈴木太郎氏

・横浜市戸塚区選挙区管理委員会選挙係長 石川令氏

・神奈川県教育委員会「小・中学校における政治的教養を育む教育」検討会議座長  西野偉彦

鈴木横浜市議は戸塚区選出の4期目で、私が学生時代に「政治討論会」(テーマ:戸塚の街づくり)を企画した際、初めてゲスト審査員としてお越しいただいて以来のご縁です。

石川選挙係長は横浜市内の各区で選管を歴任され、今年5月に戸塚区役所で開催された「18歳選挙権講演会」に講師でお招きいただいたことがきっかけで、今回のイベントをご紹介させていただきました。

それぞれのお立場で選挙のプロフェッショナルであるとともに、戸塚区にある明治学院大学との繋がりを大切にして下さり、卒業生としてもご協力に感謝しています。

 優勝ゼミは「主権者教育」と「社会参画制度」の両輪を提言!

今回の「政治討論会」では、参加した政治学科1年生の多くが19歳であることがポイント

以前も書きましたが、2016年7月の参院選では18歳投票率に比べ19歳投票率が低い水準に留まりました。

「18歳選挙権」が注目され、高校生は学校で「模擬投票」などの主権者教育を受ける機会を得やすかった一方で、高校を卒業した19歳は、進学した大学や専門学校、あるいは就職先(職場)などで、主権者教育に関わることが少なかったことが、低投票率の原因の一つと考えられます。

そんな中で、19歳が多く在籍している大学1年全員が主権者教育のあり方について考える「政治討論会」は大変意義深かったと思います。

もちろん、1年生の提言は粗削りの内容も目立ちましたが、優勝したゼミ(担当:毛桂栄教授)のプレゼンテーションは圧巻でした。

小学校から大学に至るまでの主権者教育の体系的プログラムの導入も論理的でしたが、加えて、若者自らが政策決定過程に参画することができる社会システムの導入まで、大胆かつ具体的に提言していました。

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全てのゼミのプレゼンテーションが終了した後には、ゲスト審査員3名によるミニ講演会も開催。

私は神奈川県教育委員会の検討会議を含め、海外の事例も挙げながら、目指す主権者教育のビジョンについてお話ししました。政治学科の先輩として、学生時代を過ごすアドバイスも付け加えました。

1年生の皆さんには、是非このイベントを機に、19歳にも主権者教育を実施するための提言を実現するためのアクションに取り組んでいただきたいと思います。

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