神奈川新聞「問われる主権者教育」コメント掲載!

投票日当日!「あるべき主権者教育」を求めて

2017年10月22日付の神奈川新聞に「18歳の一歩どう導く 問われる『主権者教育』」という記事が掲載されました。

第48回衆議院議員総選挙の当日、全国でも主権者教育をリードしている神奈川県の高校の実践、県教育委員会の見解、現場のジレンマなどが紹介されています。

私は専門家として取材を受け、選挙を目前にした主権者教育の意義に触れつつ、「あるべき主権者教育の姿」について、投票日だからこそ伝えたいという思いでお話しました。(以下、記事より引用)

「急な選挙に戸惑いもあるかもしれないが、生の政治を生かさない手はない」。

そう話すのは、若者の政治参加に詳しい慶応大SFC研究所上席所員の西野偉彦さん(32)だ。「まずは政党や候補者の主張から、自分の関心がある“マイ争点”を見つけ、比較し、自分なりの投票する基準を身につけてほしい」と勧める。

あるべき主権者教育とは何か。西野さんは投票に行かせることが目的ではないとし、「対立するさまざまな利害をどうやって合意形成していくかを学ぶためのトレーニング」と位置付ける。

「どんなに大きな選挙であれ、それが終わった後も政治は続いていく。自分の意見を持ち、目の前にある問題を自分事として捉え、社会に主体的に関わっていく。それが民主主義に参加する一歩になる」

記事では、県立瀬谷西高校(横浜市瀬谷区)の黒崎洋介教諭の授業が紹介されています。

黒崎さんは、県立湘南台高校(藤沢市)が前任校で、主権者教育を推進されてきた方ですが、実は深いご縁があります。

2011年、私が湘南台高校から「シチズンシップ教育アドバイザー」を委嘱(写真)され、授業プログラム「模擬議会」の立案に参画した際、一緒に取り組んだのが、当時大学院生として同校で実習をされていた黒崎さん(その後赴任)だったのです。

その後も交流が続いていましたが、2016年には、私が座長を務める神奈川県教育委員会の「小・中学校における政治的教養を育む教育」検討会議が湘南台高校を訪問した際、黒崎さんの授業を見学させていただきました。

常に新たな主権者教育プログラムを考案する姿勢に加え、教育のプロフェッショナルとしての目線と生徒の目線を併せ持った、同世代の素晴らしい先生です。

立場は違えど、「主権者教育は、選挙があるから、18歳だから、やっているのではない。日常的かつ段階的に、長期的な視点とビジョンをもって取り組むから意味がある」という考えを共有しています。

本日で、今回の衆議院議員選挙は一区切り付きますが、私自身も引き続き主権者教育を地道に粘り強く実践・研究していきたいと思っています。

※記事は神奈川新聞ウェブサイトからも読むことができます。

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